全国に産業廃棄物処理を行う企業は何万とあります。しかし残念なことに、そのすべてが適正な処理を行っているとは言えません。
医療廃棄物を取り扱う企業も全国で2,000ほどありますが、処理の質の向上に前向きでない企業も多く、不法投棄の問題が後を絶たず、しばしば医療機関にもご迷惑をかけています。
このような状況を改善するために、社団法人全国産業廃棄物処理連合会は、平成6年に感染性廃棄物処理自主基準を作成しました。これは、感染性廃棄物とはこうあるべきだという具体的な基準を示すことにより、廃棄物処理の質の向上を目指す、処理業界共通の目標を設定するものです。また同時に、処理の基準は、処理企業の行う処理の質を判断する基準にもなるのです。
この自主基準を元に処理の質の向上に努力する処理企業が始めた運動が、今回のADPP(適正処理推進プログラム)です。この運動に参加する処理企業は、自主基準を満たすための努力を行い、その結果を自己チェックします。そして、自己チェックの結果はすべて開示します。自己チェックの結果は全国の産業廃棄物協会、医療関係団体に配布しています。
ADPPは、処理業界挙げての運動です。運動への参加はそれぞれの企業の意思に委ねており、義務ではありません。それゆえ、自主基準にもとづく自己チェックを行っていること、その結果を開示していることに対して、ADPP参加企業は適正処理推進に向けて積極的な努力をしているのだと、評価していただけると思います。
今までは、排出する側からは、産業廃棄物の処理の質がなかなか見えませんでした。どの処理企業に委託したら良いのか、処理企業を選択しようにも比較のしようがありませんでした。しかし、これからは処理企業の選択の基準がADPPによってはっきりしてくれるはずです。地球環境を真剣に考えなければならない時代、ADPPに期待してください。